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腹腔ドレーン(2) 観察ポイント

ドレーンの種類

ドレーンには、たくさんの素材・形状のものがある。 それぞれに特徴があり、管理・観察のポイントが異なるため、まずどの種類が入っているのか確認する。

ドレナージ方法

低圧持続吸引

能動的ドレナージのひとつだが、機械は使わずに、バネやバルーンがついた排液バックを接続し、低い圧で吸引する。
胸腔内とは違い腹腔内は陰圧をかける必要はないが、手術部感染の予防や閉塞予防の効果もあり用いられる。

自然圧でドレナージ

受動的ドレナージとも呼ばれるが、外部の力は使わずに、毛細血管現象や落差、大気圧との差を用いてドレナージする方法が用いられる。

排液バックには通常、逆流防止弁が付いているが、逆流を予防する程度で、排液バックがドレーン刺入部より高くなると、排液が腹腔内に逆流し、逆行性感染を起こす可能性があるので注意する。

毛細血管現象とは?

細いところや狭い隙間を、重力や上下左右に関係なく、液体が浸透する現象。キッチンペーパーが液体をよく吸い込むのも同じ原理。
医療現場でも、そのほか検査スワブによる検体採取も毛細血管現象を利用している。
毛細血管現象

ドレーン固定

ドレーンが縫合糸か、安全ピンで固定されているか、固定されていない場合もあるため確認し、必要であればマーキングを行い、位置がズレていたり、固定が外れていないか確認する。

ドレーンの閉塞や屈曲

ドレーンが患者の体やベッド柵などに挟まり圧迫されたり、屈曲していないか確認する。 また、術直後はコアグラ(血の塊)でドレーン内が閉塞しやすいため、適宜ミルキングを行い閉塞に注意する。

ドレーン排液の観察

ドレーン排液の性状

術後の腹腔ドレーン排液の性状は、通常、淡血性→漿液性に変化していく。

異常な排液

→関連記事『排液の変化からわかる術後合併症』

排液の量

排液量は時間経過とともに徐々に減り、200ml/日以下となればドレーン抜去となる。
100ml/H以上、2時間以上の血性排液であれば、術後出血・縫合不全の可能性があり。逆に急激に減った場合には、うまくドレナージできていない可能性があるため、体位を調整したり、閉塞のリスクがある場合には適宜ミルキングを行う。

術後出血から出血性ショックに移行する危険性も十分にあるため、すぐに医師へ報告するとともに、周りのスタッフへの周知を行い、バイタルサイン、ショック徴候など患者の全身状態に注意し観察する!

ドレーン刺入部の観察

刺入部から浸出液や排液が漏れると、皮膚損傷を起こすことがある。 刺入周囲の皮膚状態を観察するとともに、ドレッシング剤を使用して皮膚損傷を予防する。

疼痛管理

創痛だけでなく、ドレーン挿入による痛み・恐怖もあるため、患者と相談しながら鎮痛剤を使用し苦痛の緩和を図る。

<関連記事>
腹腔ドレーン(1) 目的と挿入部位
腹腔ドレーン(3) 合併症とトラブル

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