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包帯法

包帯法とは?

包帯とは、治療や創傷部の保護を目的として傷病者に装着する各種衛生材料の総称で、この装着方法を包帯法という。

包帯法の目的

被覆(保護)
縫合などの創処置後、ガーゼ保護のみでは不十分な場合や創部からの浸出液が多い場合に創傷を覆って保護する。
支持
貼付した薬剤やドレッシング剤、シーネがずれたり剥がれるのを防ぎ、患部の安静を図る。
圧迫
出血部位を圧迫して出血を予防する。また、浮腫・腫脹の改善を図り、患部のケロイドかを予防する効果が期待できる。
固定
骨折・脱臼・手術部位を固定し、患部の安静とともに治癒を図る。
牽引
骨折部を伸展し 、骨整復する。

包帯の主な種類

包帯にはいろいろな種類・大きさがあり、使用部位や目的により適切な包帯を選択する。

伸縮包帯

伸縮のある包帯で、クッション性・吸湿性に優れ、主に創部の保護に用いられる。創傷処置など、よく使われる包帯のひとつ。

弾性包帯

強い弾性(外力で変形したものが、元に戻る性質)があり圧迫力があるため、圧迫・固定に適している。
術後の圧迫や下肢静脈瘤予防のに用いられることが多い。

弾力包帯

厚みがあり適度に圧迫力のある包帯で、主に固定に用いられる。
骨折・脱臼・捻挫やシーネ固定に適した整形外科では定番の包帯。

製品としては『弾性包帯』『弾力包帯』に分かれているが、どちらの製品にも圧迫力があり、圧迫・固定に優れていることから、2つの製品を使い分けていない施設もある。

ネット包帯

あみ包帯とも呼ばれ、網状で筒型になった包帯で、主にガーゼや保護材が剥がれないよう固定・保護するのに用いられる。
伸縮性があり、手指から頭部まであらゆるところにフィットし、容易に装着できるため扱いやすい。

三角巾

三角形の綿布で、出血部の圧迫や創傷部の被覆、患部の動揺を防ぐための固定など、救急の現場で使われことが多い。
また、整形外科では上肢の骨折や肩の脱臼時に固定や挙上目的で使われる。

包帯の巻き方

環行帯(かんこうたい)

同じ場所に重ねて巻いていく方法。(下のイラスト参照)

この巻き方は、主にズレを予防するために包帯の巻き始めと巻き終わりにする。そのため、以下で紹介するらせん帯や折転帯でも、最初と最後はこの環行帯で巻く。

包帯の巻き方ー環行帯

螺旋帯(らせんたい)

包帯を1/2~2/3重ねながら、らせん状に巻いていく方法。
基本的な巻き方で、ガーゼの保護やシーネ(添え木)の固定で巻く。

らせん帯

蛇行帯(だこうたい)

包帯を重ねずに間隔を空けながら、らせん状に巻いていく方法。
ガーゼやシーネ(添え木)を一時的に固定するために巻くが、実際現場で巻くことは少ない。

蛇行帯

折転帯(せってんたい)

包帯を折り返しながら、少しずつ末梢から中枢に向けて巻いていく方法。
下腿のような太さが変化する部位に適していて、ズレにくい。

折転帯せってんたい

③で折り返した後、折り返しが崩れないように、母指や母指球あたりで押さえながら巻くとキレイに巻ける!

麦穂帯(ばくすいたい)

包帯を8の字に交差させながら巻いていく方法。
手関節や足関節、肩関節など屈曲しているところに用いられることが多い。

麦穂帯 包帯法

③のとき、包帯の下の辺が緩みやすいので、しわにならいよう調整しながら巻いていくのがポイント!

亀甲帯(きっこうたい)

関節部を中心に8の字に交差させながら巻いていく方法。
屈曲・伸展がある程度可能なので、肘関節や膝関節、足関節などの被覆(保護)に用いる。

この亀甲帯には、中心(関節)に向って巻く集合亀甲帯と、中心(関節)から外側に向かって巻く離開亀甲帯の2つがある。※下のイラストは集合亀甲帯。

集合亀甲帯

包帯法の基本

末梢から中枢に向けて巻いていく
静脈血が末梢にうっ滞するのを防止するため、原則末梢から中枢に巻く。
均一の圧になるように巻く
きつく巻くと血流障害を起こすのはもちろんだが、一部分に圧力がかかっても血流障害を起こすため、圧が均一になるよう巻く。
包帯のロールが外側に来るように持つ
包帯は皮膚の上を転がすように巻くので、ロールは外側に来るように持って巻く。
包帯の持ち方
巻き終わりは内側に折り返してからテープ留め
包帯を巻いたら適当な長さに切って、包帯止めを使用するかテープ止めをする。
テープ止めの場合には、包帯の端のほつれや反り返りを防ぐため、折り返してからテープ止めする。
包帯の止め方

包帯法施行時の観察と留意点

目的が達せられているか

最初にも記した包帯法の目的、被覆(保護)・支持・圧迫・固定・牽引ができているか確認する。

患部の状態はどうか

包帯で保護されている患部の状態も、場合によっては包帯を一度外すなどして、しっかり観察をする。

血液循環障害の有無

包帯法施行時に、全体または一部分に圧迫を加えて巻くと、循環障害を起こす要因となる。そのため、包帯施行時には、圧迫しすぎずに同じ圧力になるよう巻く。また皮膚色や血流を観察しやすいように末梢を必ず露出して、以下で示した血液循環障害の徴候を適宜チェックする。

血液循環障害時の徴候

・末梢冷感
・皮膚蒼白
・しびれや痛み
・知覚鈍麻
・腫脹や浮腫

感染の有無

包帯法施行時は皮膚湿潤や創傷部からの出血・浸出液などにより、清潔を保ちづらい。(包帯のまきっぱしはかなり臭う…)清拭や入浴など患者の状態に合わせて保清を行い、包帯を含む保護材を新しいものに替えるなど、清潔を保ち感染を予防する。

皮膚と皮膚が接していないか

皮膚と皮膚が接すると、摩擦や湿潤により感染の原因となる。
そのため、手指2本を包帯で巻く場合にも、別々に巻いたりガーゼを挟むなど皮膚同士が接しないようにする。

運動障害の有無

関節を長期的に包帯で固定すると、筋肉の萎縮により運動障害を生じる。
関節の曲げ伸ばしが可能な場合には、運動を妨げないように包帯を巻き、運動制限がある場合には、良肢位で固定する。

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