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造影剤をつかったCT検査

造影剤を使う目的

画像にコントラストをつけて、より精度の高い画像診断を行うため造影剤が用いられる。
造影剤使用時には、点滴の側管や静脈注射にて造影剤を注入する必要があるため検査時は看護師の付き添いが必要となる検査である。

CTで使う造影剤

造影剤にも、尿路で使う造影剤、胆道で使う造影剤、消化管で使う造影剤、脊髄や脳槽で使う造影剤など、使用される造影剤は部位や検査方法よりさまざまある。

CT造影検査とはX線を使用しながら行う血管造影で、その時使用される造影剤は、非イオン系のヨード造影剤であるイオパミロンやオイパロミンといった薬剤である。
これは、X線をよく吸収するため、造影剤が流れている血管は白く撮影される。

ヨード造影剤ー使用禁忌と原則禁忌

禁忌

原則禁忌~慎重に投与しなければいけばい場合

造影剤の副作用

造影剤も薬剤であり、他薬剤と同様副作用を引き起こす危険性がある。
副作用発生率は、3.13%と高く、軽度の嘔気程度から心肺停止まで症状は様々である。

副作用が現れる時間

造影CT副作用

副作用が現れた患者のうち、注入中に出現する可能性が48.7%と最も高いが、注入後の出現率も高く、検査後も副作用の出現に注意が必要となることがわかる。

主な副作用症状

軽症
嘔気・嘔吐、味覚異常、発汗、咳嗽、掻痒感、皮疹、蕁麻疹、頭痛、紅潮、腫脹、悪寒、めまい、不安感
中等度
頻脈、徐脈、気管支痙攣、高血圧、喘鳴、全身性・局所性の紅斑、軽度の低血圧、呼吸困難
重度
アナフィラキシーショック(咽頭浮腫、意識消失、著名な低血圧)、痙攣、致死性不整脈、心停止
重度の副作用が出現する率は、0.004%であり2万5千例に1例の割合で、死亡率は0.00025%であり、40万例に1例の割合で発生している。

副作用の危険因子

造影剤の副作用歴
以前に造影剤で副作用を起こしたことのある患者は、重篤な副作用が出現する可能性が4.7倍になる。
喘息
アレルギーの既往がない患者と比較し、重篤な副作用が出現する可能性が10倍になる。
心疾患
心疾患のない患者と比較し、重篤な副作用が出現する可能性が3倍になる。
不安
不安感が強ければ強いほど副作用の出現率が高くなるという研究結果もあり、副作用の説明は必要であるが、必要以上に不安感を与える説明や対応は避けるようにする。

造影剤検査前の看護

絶食の指示確認
施設により、造影CT検査前の1食が絶食となることがある。
水分制限についても医師や院内の決まりに従う。
※検査前の絶飲食は、嘔気・嘔吐の副作用を増加させるため、あまり推奨はされていない。
インフォームドコンセント
検査の必要性や副作用についてのリスクを十分説明し、同意書をもらう。
また、アレルギーの既往や副作用の出現歴、ビグアナイド系糖尿病薬の内服を確認する。
前投薬の確認
アレルギーの既往があったり、副作用出現のリスクが高い患者に対し、ステロイドなどの前投薬を投与する場合があるため、医師の指示を確認する。
ルート確保
造影剤注入時自体は、静脈注射で行うことができるが、副作用出現に、補液や薬剤投与の対応が迅速に行えるよう、20G以上の留置針でルート確保してから検査室へ入室することが望ましい。
一般的な造影CT検査であれば22Gあればよいが、これも、副作用出現時のことを考えやはり20G以上の留置針が望ましい。
※ダイナミックCT(勢いよく造影剤を注入する、出血時によく行う造影検査)では留置針は20G以上でなければいけない!
※留置針と点滴の接続部はロックのものを使用すること。ロックでないと造影剤注入時の圧力で外れてしまう場合がある!

造影検査中の看護

検査中は不安を与えないように
患者が初めての検査であれば、副作用等の危険性をこちらが説明しているため、不安を感じる人も多い。
副作用で説明した通り、不安感は副作用の出現を増大させ、検査を中断せざるおえなくなる場合もあるため、不安を取り除くよう対応する。
検査前に副作用の危険性をきちんと説明していれば、検査中は『なにかあれば近くにいるので教えて下さい』程度にして、何気ない会話をしたり造影剤注入中は安心感を与える対応をとる。
副作用の観察
造影剤は急速投与されるため、アナフィラキシーショックは発症すると同時に重篤化していることが多い。そのためショックに至る前の、前駆症状を見逃さないことが重要なポイントとなる。
患者の顔色や患者の皮膚色、咳や喘鳴などの気道閉塞の症状や、あくびや冷汗など急激な血圧低下に伴う症状がないか注意深く観察する。

見落とさないで!危険なサイン!
便意・あくび~急激な血圧低下によりみられる
くしゃみ~鼻粘膜の浮腫により誘発されている
刺入部の観察
副作用の観察とともに注意しなければならないのが、刺入部の観察。
造影剤は血管外漏出すると水泡や潰瘍形成、まれにコンパートメント症候群を合併するため、痛みや腫脹がないか観察する。
全身が温かくなる感じがするか確認
造影剤が血管内に流れると、造影剤の物理的反応により体が温かくなる感覚を伴うことが多い。その訴えがあることで血管内にきちんと造影剤が流れているかを確認することができるが、それを知らない患者は副作用かもしれないと不安になるため、造影剤の正常の作用であることを伝えることも大切となる。

副作用出現時の対応

まずは、造影剤の注入を中止
CT撮影を中止
急変に対応するスタッフの安全確保のため、X線の使用を中止する
症状の観察・バイタルサインの測定
多くの症状は経過観察のみで症状の改善がみられるが、ここで見極めなければいけないがアナフィラキシーショックがどうかである。
嘔気嘔吐を訴えたとしても、嘔吐中枢の作用によるものかもしれないし、血圧低下によるものかもしれない。明らかに呼吸困難や喘鳴、意識障害など緊急処置を必要とする状態でなければバイタルサインを測定し、その緊急性を判断する。
そして、バイタルサインに異常が認められなくても症状が出た以上、検査を継続するわけにはいかないため、医師に状態を報告し経過観察の指示や、症状に対する薬剤の指示等をもらう。
応援の要請
すぐに対応しなければいけない場合は、呼吸困難、喘鳴、痙攣、ショック症状を認める場合であり、この場合はまず、院内コールやナースステーションへの連絡を行い、人員を集めることが最優先となる。
応援を要請したら、気道確保を行うため、頭部後屈顎先挙上を行い、高濃度酸素(10Lリザーバー)投与や、BVMでの補助換気を行を行う。呼吸停止の場合には、BLSにのっとり、すぐにCPRを開始する。
人手があれば、気管挿管や薬剤の準備を行い、医師到着と同時に処置できるようにしておくと良い。
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