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血液検査値の見方③腎機能

腎機能の検査値は何を示すのか

腎機能検査データ

腎臓は老廃物を尿として排泄したり、血圧を調整する機能がある。
老廃物を排泄するために、糸球体で血液をろ過して尿(原尿)を作るのだが、腎機能が低下すると、このろ過機能が低下して老廃物を排泄できなくなる。
結果、老廃物が血液に溜まるため、血液検査では老廃物(CrやBUN)の値が上昇する。

腎機能は、腎疾患だけではなく、造影CT検査前に腎機能のスクリーニング目的で検査をしたり、脱水の評価をしたり、看護師が日ごろよく見る検査値のひとつなので、検査値の上昇・低下が何を示すのか覚えておく!

腎機能の検査値の見方

クレアチニン(Cr)

筋肉で分解されたアミノ酸の老廃物で、腎臓でろ過された後、尿細管で再吸収されることなく、尿へ排出される。
腎機能が低下した場合には、クレアチニンの排出が障害され、血液中に溜まっていき数値が上昇する。
腎機能障害以外にも、腎血流が減少する心不全や脱水のときには、腎臓は血圧を上げようと、糸球体でのろ過量を減らしたり、再吸収を亢進するよう働くので、クレアチニンは排泄されずに血中濃度は上がっていく。

また、クレアチニンは筋肉で分解して出来る老廃物なので、筋肉量が多ければ、その分クレアチニンもたくさん産出されるので高くなり、逆に筋肉量が少なければ低くなる。

基準値
男性:0.61~1.04㎎/dl
女性:0.47~0.79㎎/dl

Crが異常を認める場合
上昇 腎血流の減少
(脱水、血圧低下、心不全など)
腎機能障害
筋肉量の増加
低下 筋肉量の低下
(筋委縮、長期臥床など)

BUN(尿素窒素)

タンパク質の代謝産物であるアンモニアが、肝臓で分解されてできる老廃物。
BUNもクレアチニンと同じように、糸球体でろ過されて尿中に排泄されるのだが、腎機能が低下した場合には、これまた同じように血液中に溜まっていき数値が上昇する。

BUNも腎血流が低下する場合に上昇するが、それ以外に消化管出血でも上昇する。血液の多くはタンパク質でできているので、口から食物(タンパク質)を摂取したときと同じように、腸管内にある血液(タンパク質)は、腸管から吸収される。
腸管で吸収されたタンパク質は代謝されてアンモニアとなるため、結果的にアンモニアの老廃物であるBUNも上昇することになる。

基準値:8~20㎎/dl

BUNが異常を認める場合
上昇 腎血流の減少
(脱水、血圧低下、心不全など)
腎機能障害
消化管出血
甲状腺機能亢進症
低下 肝機能障害
低タンパク血症など

BUN/Cr比

BUNはさまざまな要因で上昇するため、クレアチニン(Cr)とともに腎機能を評価するため、BUN/Cr比を用いることがある。

正常値:BUN/Cr=10

BUN/Cr比が異常を認める場合
10未満 低タンパク食
透析直後など
10以上 脱水、心不全、消化管出血
高タンパク食、大量ステロイド投与
高熱、熱傷など

推算糸球体ろ過量(eGFR)

糸球体でどれくらいろ過できているか表す数値で、クレアチニン(Cr)値と年齢、性別から計算して求められる。
何故、そんなことをするのかと言うと、Crの項目で前述した通り、Crは筋肉量で値が左右するため、高齢者と成人男性ではもちろん値が変わってしまう。
そのため、筋肉量での差をなくして腎機能を正確に評価するために用いられる。

eGFRでの腎機能評価
>90 正常
60~89 正常・軽度低下
59~45 軽度~中等度低下
30~44 中等度~高度低下
29~15 高度低下
15> 末期の腎不全※透析や移植が必要
検査値は、測定方法や測定機器、男女により差があります。
各施設での正常値を確認するようにしてください。

<関連記事>
血液検査値の見方①凝固系
血液検査値の見方②肝機能

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