麻痺側で血圧・体温・SpO2の測定は原則しないという根拠となる研究は、実はたった1人の患者から得られた研究結果だったのです!!
2013年の発表された研究結果では、健側と麻痺側のバイタルサインの測定値は臨床的に意味のある差がない(多少差はあっても治療や処置には影響しない値)ことがわかりました。
そのため、脱臼に注意して、痛みがない場合には麻痺側でも測定可能ということが言えます。
また、麻痺側でも血圧やSpO2が測定可能であるということは、モニター類で健側の動きを制限せずにすみ、筋力の低下や拘縮の予防にもなると考えられます。 さらに、健側の手で自分で体温計を麻痺側の腋窩に挟むこともできるため、セルフケアの観点でもQOLの向上を望めるでしょう。