療養型病床とは?
病状は安定しているが、長期にわたって療養・医療が必要な人のための施設。
具体的には、気管吸引が必要な患者や、経管栄養が必要な患者、脳血管疾患などで、自宅での介護が難しい患者のケアを行っている。
療養型病床は2種類あるが、使う保険が違うだけで、看護師の仕事は特に変わらない。
①医療療養型病床: 医療保険で、サービスを提供する
② 介護療養型病床:要介護認定された患者に対し、介護保険でサービスを提供する。
療養型の特徴
- 特養や老健よりも介護度が高い
- 医療ケアが必要な割合が高い
- 看護師や医師が常駐している
- 介護士や栄養管理などの専門スタッフも常駐
- 医療ケアが不要な患者も多いため、医療療養型病床は廃止の方向…
療養型病棟で働く看護師の役割
主な仕事内容
- 全身状態の観察
- 医師への報告・相談
- 褥瘡処置
- 気管吸引
- 経管栄養
- 内服管理
- 療養上の世話(入浴・排泄など)
- リハビリテーション
- 緩和ケアなど
患者さんとじっくり向き合う慢性期の看護
介護士や看護助手の人たちと連携を図りながら、看護・介護業務を行います。 看護師が少ないので、受け持つ患者さんの数は30~50人と多くなる分、責任は大きいですが、医療ケアが少ない分、これだけ受け持っても急性期のようなバタバタした忙しさはありません。
ブランクのある看護師や、子育て中で残業はできないという看護師さんに人気の職場です。 また、患者さんとじっくり向き合って看護ができるので、慢性期が好きな方にはおすすめです。
療養型病床の給料
療養型病床と言っても、総合病院の中にある療養病床、療養病床だけの療養型病院があります。
療養病床は、医療行為が少ない分、利益が出にくいため、給料が少ないところもありますが、総合病院やグループ系列の病院は、他で利益が出ている分、給料が高い傾向にあります。
医療処置も少ないし急性期より給料は低いのでは?と思うかもしれませんが、実際、療養型も急性期病院の看護師も給料に大きな差はありません。 ただひとつの差は残業がないので、残業代はあまり見込めないということくらいです。
転職サービスでは、療養型病院の非公開求人もたくさんもっているので、気になる方は一度聞いてみてはいかがでしょうか?
※療養型に入職するまえに注意すること!
先ほど、急性期のようなバタバタはない書きましたが、意外と忙しいところもたくさんあるので、時間的な余裕を求めて、入職する場合には、注意が必要です!
特養、特に医療保険適応の療養型では、人工呼吸、輸血、麻薬管理、採血、各種培養検査、CVの挿入介助など医療行為が多い施設もあります。
事前にどの程度の医療行為が求められるのか、業務量などを調査しておくことをおすすめします!