暑熱環境下において、身体が適応できずに起こる状態の総称。
脳細胞は体温が上がると、ダメージをうけるため、人間の体は常に37度弱になるように調整されている。
この調整を行うのが脳の視床下部で、皮膚の温度が上がると、知覚神経から脳の視床下部に伝わり、交感神経を通じて血管拡張と発汗が行われる。
皮膚上に現れた『汗』は、蒸発するときに、皮膚の体温を奪うことで体温を下げている。(気化熱と呼ばれ、打ち水と同じ原理)
また、血管拡張により外気へ熱放散を行い、体温を下げるように働く。
しかし、外気の湿度が高いと発汗しても汗が蒸発されずに気化熱も発生しないため体温が下でることができず、また外気の温度が高いと熱放散も行えなくなるため、体温が上昇し続け、熱中症を発症する。
高齢者では、体温調整機能が低下しているため、発汗が若者より少なく、熱を放出しづらかったり、口渇も感じづらくなるため、水分や電解質不足により熱中症を発症しやすい。