目次
目的
カテーテルを尿道から膀胱内へ挿入し、一時的に尿を誘導させる。
適応
- 尿閉時
- 残尿量の測定
- 滅菌尿の採取時
必要物品
- ネラトンカテーテル(12~14Fr)
- 手袋
- 攝子
- 綿球
- シャーレ
- 消毒液
- 滅菌ガーゼ
- キシロカインゼリー
- 処置用シーツ
- 尿瓶
- <採尿時>滅菌カップと滅菌スピッツ
手技と手順
- 患者に処置の説明、同意をもらう。
- ワゴンに必要物品をのせ、患者のものへ行く
- カーテンを閉める
- 仰臥位になってもらい、下着、下の衣類を腰の下まで下げ、臀部に処置用シーツを敷く。
- カテーテル挿入まで、掛物をかけて露出は最小限にする。
- <女性>膝を立てて股関節を外転、外旋してもらう。
<男性>下肢は伸展したまま肩幅程度に下肢を開いてもらう。 - <女性>利き手と反対側の手で小陰唇を開き、利き手で攝子を保持。
※小陰唇から挿入を終えるまで手を絶対離さない!
<男性>左手で陰茎を90度に持ち上げる。 - <女性>尿道から膣口に向かって1方向に3回綿球を変えて消毒。
<男性> 外尿道口を円を描くように3回綿球を変えて消毒。 - カテーテルを攝子で持ちキシロカインゼリーを塗布する
- <女性>カテーテルを3~4㎝挿入する。
<男性>カテーテルを10~15㎝挿入したら、少し抵抗を感じるところで60度の角度に戻してさらに2~5㎝挿入する。 前立腺あたりで抵抗を感じる場合は、陰茎を引き上げる力を強めて挿入する。
※無理に挿入すると粘膜損傷し出血するため、無理に挿入しない。
※口呼吸してもらうと、腹圧が緩みカテーテルが挿入しやすくなる。
- 尿の流出を確認したら、2~3㎝進める。
- カテーテル先端を尿器に入れ排尿。
- 滅菌尿を採取する場合には、少し排尿させてから滅菌カップへ尿(中間尿)を取る。
- 流出中は、陰唇・陰茎から手を離し、カテーテルは抜けないよう保持したままにする。 このとき、逆行性感染を防ぐためカテーテル末端が尿にふれないように注意する。
- 尿が途切れて来たら、恥骨結合上縁を手で軽く押して尿の排出を助ける。
- 尿が出てこなくなったら、カテーテルをゆっくり抜く。
- 尿道口をティッシュやガーゼで拭き、衣類を整える。