皮下注射

目次

目的

皮膚と筋層の間の皮下組織(脂肪組織と結合組織)に薬剤と注入し、末梢静脈に吸収させる。

皮下注射イメージ

適応

  • ゆっくりと長く薬効を得たい場合。
  • 嚥下困難、絶食、胃腸障害などにより内服が困難な場合
  • 消化酵素によって分解され、薬効がなくなる場合

必要物品

注射器、22~25G針、酒精綿、薬液、トレイ、絆創膏、針捨てBOX、ディスポ手袋

注射部位

皮下注射の穿刺部位

肩峰(または上腕骨頭中央部)と肘頭を結ぶ線の下1/3の部位。
この部位に穿刺する理由は、皮下組織が比較的厚く、太い血管や神経をさけられるため。

手順

  1. 指示を確認する
  2. 手洗いをし、ディスポ手袋を装着
  3. 指示された薬剤の準備をする。

薬剤を準備するときは3回確認!
①薬剤を棚から出すとき
②詰めるとき
③アンプルまたはバイアルを捨てるときの3回確認!

  1. トレイと酒精綿、詰めた薬剤、絆創膏を持ち患者のもとへ行く
  2. 患者に目的と内容を説明
  3. 患者にフルネーム、(生年月日)を名のってもらい本人確認またはバーコード確認をする
  4. 患者の衣類をゆるめ、注射部位を露出する
  5. 注射部位を消毒する

アルコール消毒で皮膚がまけないか確認し、まけるようならアルコールフリーの消毒綿を使用する。

  1. 注射部位をつまみ、皮下組織の厚さを確かめる。注射部位は2.5cmの厚みがあればOK
  2. 注射器のキャップを取り、他方の手で皮膚をつまみ、10~30度の角度で刺入する。

ふつう体系であれば30度でOK。脂肪層がほとんどない患者であれば、10度くらいの角度になる場合もある。

  1. 針を刺入したら、痺れや激しい疼痛がないか確認する
  2. 内筒を引き、逆血がないか確認する
  3. 薬液をゆっくり注入する
  4. 注入が終わったら、速やかに針を抜き、酒精綿を当てて必要時マッサージ

インシュリンなど薬剤によってマッサージしてはダメなものもあるので注意!

  1. 針は抜いたらそのまま針捨てBOXに捨てる

リキャップ禁止!!

  1. わずかに刺入部から出血があることがあるので、その場合は小さい絆創膏を貼る
  2. 患者の衣類を戻す
  3. 副作用が出ることもあるので、何かあればナースコールするよう伝える
  4. 手袋を脱ぎ手洗いする

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