目次
必要物品
- トロッカーカテーテル(太さ確認)
- 低圧持続吸引器(メラサキューム)
- 排液ボトル(アクアシール)
- 接続チューブ
- 接続管
- タイガンorテープ
- Yガーゼ
- 消毒用イソジン
- 消毒用綿球
- 滅菌手袋、ガウン、マスク、キャップ
- 滅菌ドレープ
- 処置用シーツ
- 縫合セット(持針器、ペアン、ガーゼ)
- メス(尖刃)
- 縫合糸、角針
- 局所麻酔(1%キシロカイン、10㏄注射器、23G針)
低圧持続吸引器の準備
- 排液ボトル内の水封室に、指定の水位まで滅菌蒸留水を注入する。(メラサキュームの場合、24㏄)
- 排液ボトルを吸引器本体のハンバーに取り付ける。
- 吸引器本体から出ている吸引チューブ(青いチューブ)を、排液ボトルの青いポートに接続する。
- 準備はここまで。
胸腔ドレーン挿入後は、下の『胸腔ドレーン挿入手順』の手順13に続く。
胸腔ドレーンの挿入手順
- Ns・Dr:患者さんに説明し、同意を得る。
- Ns:健側に血圧計、SpO2モニターを装着し、検査前からモニタリングを開始する。
- Ns:医師に体位を確認し、体位調整を行う。
<気胸の場合> 仰臥位・ファーラー位、側臥位
<胸水の場合> 座位
※オーバーベッドテーブルの上に枕を用意し、枕に顔をつけて、両手で枕をかかえてもらう形をとる。このときオーバーベッドテーブルが動かないように固定する。 - Ns:挿入部周囲の消毒が必要なため、衣類を脱がせる。
カーテンは閉め、露出は最小限にバスタオルをかけるなどの配慮を忘れずに。 - Ns:処置用シーツを敷く。
- Ns:医師が手袋やガウンを装着するので、介助(ガウンテクニック)を行う。
- Dr:刺入部の消毒。
- Dr:ドレープをかける。
- Dr:局所麻酔を行う。
局所麻酔を無菌操作で渡すか、清潔エリアにロカールコップを用意し、あらかじめ入れておく。 - Dr:メスで皮膚切開。ペアンで広げるときも
- Dr:ドレーン挿入。
押される感じがあることを患者へ説明。 気胸のときは、胸腔内に溜まった空気が『スー』と抜ける音が聞こえる。 - Dr:皮膚とドレーンを糸で縫合固定。
- Ns:医師からコネクター付きの先端を不潔にならないように受け取り、メラサキュームのドレーンポートへ接続。
- Ns:医師から吸引圧を聞き、設定する。
- Ns:リークや水面の呼吸性移動(フルク)を確認する。
- Ns:刺入部にYガーゼを挟み、消毒液を除去した後、テープ固定を行う。
- Ns:タイガンでドレーンとチューブの接続を固定。
- Ns:患者さんへ挿入終了したこととねぎらいの言葉をかける。
- Ns・Dr:レントゲンで挿入位置や肺の拡張を確認。
- Ns:後片付け。
排液ボトルの交換方法
- 新しい排液ボトルに指定量の滅菌蒸留水を入れ準備する。
- 患者の元へ行ったら、まず吸引器の電源をOFF(電源をONのまま交換してもよいがアラームが鳴る可能性がある)
- クランプ鉗子を2本、患者の近い位置でかける。
- 古い排液ボトルを外す。
吸引チューブ(青い方)とドレーンチューブ(白い方)の接続を引き上げながら回して外す。 - 新しい排液ボトルの吸引チューブとドレーンチューブを、不潔にならないように接続する。
- エアリークがないことを確認後、クランプを患者側から解除する。
- 電源をつけ、再度吸引圧やアラームの設定を行う。
- エアリーク・呼吸性移動の確認を行い、終了。