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簡単すぎる!点滴の滴下数の計算方法

新人さんが混乱しやすい点滴の滴下数計算。
ここでは基本的な計算式と、花子が新人時代に先輩から教えてもらった簡単な計算式をご紹介します♪

基本的な滴下数の計算方法

簡単な計算式を理解するためにも、まずは基本の計算式から!

成人用(1ml=20滴)の場合

〇秒で×滴落とせばよいか?を知るために、1分(60秒)間の滴下数を求める。

基本的な計算式は、次の通り。

滴下数

例えば、500mlの点滴を8時間で滴下したい場合、
滴下数の計算
500÷(8×60)×20=20.83…となるので、
60秒で約20滴、3秒1滴くらいだな!となる。

小児用(1ml=60滴)の場合

小児用の場合に、1分間の滴下数を求める計算式は次の通り。

小児用の滴下数の計算式

500mlを8時間で滴下したい場合、
500÷(8×60)×60=62.5…となるので、
60秒62滴、1秒1滴くらいだな!となる。

流量で指示がある場合

点滴の処方は「総量と時間」だけではなく、「ラクテック500ml 200ml/h」など流量で指示が出る場合もある。

この場合、まず何時間で落とすのか?を計算する必要がある。

500mlを200ml/hということは、500÷200=2.5時間で落とすことになる。
あとはこれを、1分間の滴下数を求めれば良いので


(※成人用ルートの場合)

となり、60秒66滴、1秒1滴くらいだな!となる。

簡単すぎる!滴下数の計算方法

小児用ルートの場合

これが一番簡単。

これだけ。

「え?1時間当たりの流量を計算しているだけでは?」と思うかもしれないが、実は、これが1分間当たりの滴下数と同じになる。

例えば、500mlを8時間で滴下した場合

1分間の滴下数は、500÷8で求められる。
500÷8=62.5
1分62.5滴
1秒1滴くらいだな~とわかる。

本当にこんな計算式になるのか…?

先ほどの基本式に当てはめて考えてみる。

となり、時間を分に直した分母の60と、1mlの滴下数をかけた60を約分(?)することができるので

このように、500÷8となる。

つまり、小児用ルートの場合、「1時間あたりの流量(ml)」と「1分間の滴下数」は同じということ!

そのため、流量で指示が出ている場合は計算すらいらない。
80ml/hという指示であれば、60秒80滴=3秒4滴!
という具合にわかってしまう。

成人用ルート

では、成人用ルートはどうなるのか?

それは、小児用ルートの答えを3で割るだけ!

 

例えば、
500mlを5時間で落としたい場合、
500÷5これをさらに3で割る。
100÷3=33.333…となるので
60秒33滴
2秒1滴くらいだな~とわかる!


流量指示の場合も同じく流量を3で割るだけ!
250ml/hの指示であれば、250÷3=83?
60秒83滴
3秒4滴くらいだな~とわかる。

この計算式になるわけは、小児用ルートの場合、計算で分母の60が約分で全部消えるのに対し、成人用ルートの場合、分母に3が残るから。

10秒間の滴下数が知りたい場合には、さらに6で割ればOK!
上の例題で考えると、83÷6=約13となるので、10秒13滴となる。

例題で練習♪

  1. 輸液750ml/5時間で投与するときの1分間の滴下数は?
    (1ml20滴の輸液セットを使用)
  2. 抗生剤100mlを30分で投与するときの、1分間の滴下数は?
    (1ml20滴の輸液セットを使用)
  3. 輸液1500ml/日行うときの1分間の滴下数は?
    (1ml20滴の輸液セットを使用)
  4. 50mlのブドウ糖液を1時間かけて点滴する場合の1分間の滴下数は?
    (1m60滴の輸液セットを使用)

答え

  1. 50滴/分
    (750÷5)÷3=50
  2. 約66滴/分
    (100÷0.5)÷3=66.6…
  3. 約20滴/分
    (1500÷24)÷3=20.8…
  4. 50滴/分
    50÷1=50

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