質問1-なぜ、うちの病院で働こうと思ったのか?
志望動機は必ず聞かれます。
この時、例え「給料が高い」「通勤がラク」「残業がない」ところが魅力だとしても、印象が悪いので、回答として適切ではありません。
望ましい回答は、「スキルアップのため」「今まで経験したスキルを生かせるため」の2つです。
さらに、この回答のなかに、その病院の特色を入れて話すと、『ここの病院で働きたい!』という気持ちを伝えることができます。
そのためには、病院のホームページをチェックしたり、病院見学へ行って病院の特色を事前にリサーチしておくとよいでしょう。
回答例
今まで、救急外来に勤務し循環器科の患者様と関わらせていただく中で、より専門性の高い循環器看護を学びたいと思うようになりました。 そのため、カテーテル治療や開胸手術を積極的に行っている貴院で、看護を学びたいと思い、志望させていただきました。
質問2-なぜ、以前勤めていたところを辞めたのか?
退職理由や転職理由も、よく聞かれる質問のひとつです。
なぜなら、面接官は、あなたがすぐに辞めないか見極めたいからです。
そのため、以前の職場は「やむをえない事情だった」「自分のスキルアップのためだった」という理由を答えるのが適当です。
一番NGな回答は、「人間関係が悪かった」「給料が低かった」などネガティブな回答です。
実際に、そのような理由で退職したとしても、正直に答えてしまうと、「不満が多い人」「同じような環境だったらすぐに辞めてしまう人」と思われてしまいますし、同じような環境だったらどうしますか?と結果的につっこまれてしまうので避けましょう。
回答例
以前の病院は、循環器科はあったものの、貴院のように開胸手術など専門的な治療は行っていませんでした。そのため、より専門性の高い循環器看護を学ぶためには転職が必要だと考え、退職を決意しました。
質問3-看護師になったのはなぜ?
この質問も定番で、あなたの看護観や人柄が問われています。
そのため、無理に答えをつくる必要はありません。「テレビドラマを見て憧れた」「身近な人の死」「自分の入院経験から」など素直に答えてもらっていいと思います。
大切なのは、自分が目指した看護師像に向かってどのように努力し、どのような挫折があったのか、今自分はどんな看護師になっているのかなどを織り交ぜて答えることです。
回答例
救急救命のテレビドラマを見て、医師と一緒に命を救っている看護師がかっこいいなと思い、憧れたのがきっかけです。
実際の現場では、蘇生も成功するばかりではないので、看護師として無力感を感じることのほうが正直多いです。
ですが、短い関わりの中で、声かけひとつで患者さまや家族の不安が軽減できたりと、看護師としてできることは、救命や処置以外にもたくさんあるので、今は、自分ができることを見つけて患者様に関わることにやりがいを感じています。
質問4-あなたが今まで経験してきたことは?
今までの実務経験も問われる可能性が非常に高いです。
経験が長いと、どこにどれだけ勤務したかすぐには思い出せないかもしれないので、履歴書に書きながら自分の経歴を整理しておきましょう。
この質問では、あなたが勤務した場合、どれくらい戦力になるかを面接官は確認しようとします。例え、経験年数が一緒の看護師でも、勤務先や学習意欲でマンパワーの差は大きいからです。
そのため、自分の経験したことを十分にアピールする必要があります。
特に、リーダーやプリセプター経験、資格や参加してきた研修などあれば、伝えるようにしましょう。実務経験や学習意欲に対する評価を上げることができます。
回答例
最初に務めた病棟は消化器外科と内科の混合病棟で、術前・術後の急性期看護から、ターミナルケアまで幅広く経験させてもらいました。
3年勤務し、プリセプターやリーダーも1年経験しました。
その後救急外来で3年勤務し、整形から循環器まで幅広い科の患者さまと関わらさてもらいました。最初は疾患や処置もわからなくことも多く、日々学習しながら、BLSやACLSの研修に参加して、救急対応の知識を深めていきました。
質問5-いつから勤務できるか?
この質問は、最後に確認のために質問されることが多いです。
この質問の意図はそのままで、いつから実働できるかを素直に聞いているので、自分が働ける時期を具体的に伝えましょう。
回答例
3月末に退職予定なので、4月1日から勤務可能です。
離職中なので、いつからでも大丈夫です。
質問6-今までのインシデント経験は?
看護師であれば、一度は経験したことがあるインシデント。
この質問は、「どんな失敗をしたのか」ではなく、「失敗に対し、あなたがどのような対策を立ててきたのか」という、危機管理能力を問う質問です。
インシデントをいくつか思い出して、自分がどのように振り返って、どのような対策を具体的にたててきたのか答えられるようにしましょう。
質問7-結婚・出産の予定は?
この質問は、働いてから病院側・スタッフに迷惑がかからないよう素直に答えましょう。
結婚しても仕事を続ける意思、出産の予定は数年ないことを伝えられると良いでしょう。
質問8-他の病院の面接を受けている?
1か所しか面接を受けていなければ焦ることはないですが、複数候補にしている場合には、ちょっとドキっとする質問ですね。
この場合、ベストな回答は、他に検討している病院はあることを伝えつつ、第1志望であることを伝える回答です。
第2・第3志望と伝えるのは、印象を悪くしてしまうので、素直に答えるのは避けた方がよいでしょう。
質問9-看護師をしていて心に残っている出来事は?
この質問の意図は、今までの経験や、あなたの人間性や看護観をみることです。経験を通して感じたことを、自分の性格や人柄を交えて、アピールできると良いでしょう。
質問10-質問はありますか?
面接の最後には、逆に質問はないかと聞かれます。
ここで勘違いしてはいけないのが、ストレートに聞きたいことを聞いていいわけではないということです。
面接で確認すべきことは次のような仕事内容についてです。
- 入職後、希望する仕事ができるのか?
- 1日の業務内容
- フォロー体制や教育体制
仕事内容の質問であれば、自分はここで仕事がしたいんだ!と真剣に考えていることをアピールできます。
逆に、ここで給料や有休、残業時間のことを聞いてしまうと、結局は条件なのか…と思われて印象を悪くしてしまい、内定を逃すことになるかもしれません。
それでもやっぱり気になる待遇については、自分ではなく転職コンサルタントを経由して確認してもらうようにしましょう。そうすれば、自分の印象を悪くすることなく、入職後に後悔することもありません!