尿の通り道である、腎臓(腎盂・腎杯)・尿管・膀胱・尿道などの尿路に発生した結石のこと。
はっきりとした原因はわからないことが多いが、原発性上皮小体(副甲状腺)機能亢進症は血中のCa濃度が増加し、結石を形成させる。
また、高尿酸血症でも、尿の酸性化や治療薬の影響により結石の発生率が上がるとされている。
尿管結石の90%以上はCaを含むカルシウム結石で、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウムなどの成分が大部分を占める。
ボルタレン坐薬が第一選択!
内服よりも効果が早く(15分程度)、尿管結石に有効。
それでも効果がない場合には、ペンタゾシン(ソセゴン・ペンタジン)を筋注!
結石が1㎝以下であれば、自然排石が期待できるため、水分摂取をして尿と一緒に石が出るのを待つことが多い。しかし、結石が膀胱に落ちるまで、痛みを伴うことが多いので、鎮痛剤を適宜使用しなたら経過をみる。
現在、尿管結石の第一選択となっている治療法で、5㎜~2㎝までの結石で適応となる。
皮膚を切開したりカテーテルを通す必要はなく、専用機器で体外から衝撃波を当てて結石を粉砕する。砂状になった結石は、あとは自然に体外に排泄される。
鎮痛剤の使用のみで治療でき、治療時間も1時間程度で、身体への侵襲がほとんどないため、今主流となっている。
腰椎麻酔下で、経尿道的に内視鏡を挿入し、超音波やレーザーで砕石して摘出する内視鏡手術。
直接内視鏡モニターで結石を確認しながら砕石・除去することができるため、ESWLより確実に治療可能。
1㎝以上の結石や、ESWLで粉砕できなかった場合などにTULが選択される。
硬膜外麻酔または全身麻酔下で、背部から経皮的に腎瘻(8㎜程度の穴)をつくり、内視鏡を挿入。超音波や圧縮空気などを用いて結石を粉砕して摘出する内視鏡手術。
腎盂にある3㎝以上のサンゴ状結石など、ESWLでは粉砕・摘出困難な結石に対し行われる。