出血性ショック

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出血性ショックとは?

循環血液量減少性ショックのひとつ。 出血により体循環に必要な血液量が減少し、臓器障害により死に直面している状態。

病態と代償機転

血液量が減少したときの心臓の働き

心拍出量の低下を感知した身体は、カテコールアミンの分泌を亢進する。
カテコールアミンの働きにより、心収縮力の増強・心拍数の増加・末梢血管の収縮が起こり、血圧を保とうとする。

血圧が低下したときの腎臓の働き

心臓の働きではまかない切れず、血圧の低下を腎臓が感知すると、RAA系が作用。腎臓でのNaの再吸収を促進し血圧上昇を図る。

RAA系とは?
→『心不全の病態』心機能低下時の代償機能の項目で詳しく解説

人間の身体の血液量

人間の身体の血液量

人間の水分量は、体重の60%をしめる。血しょうは5%だがそれに血球が3%含まれるので、 体重の8%が循環血液量となる!
50kgの人なら、50000g×0.08=4000ml
60kgの人なら、60000g×0.08=4800ml…と計算できる。

出血性ショックの重症度

ClassⅠClassⅡClassⅢClassⅣ
出血量ml<750750~15001500~2000>2000
出血量%<1515~3030~40>40
脈拍数(分)<100100~120120~140>140
収縮期血圧
拡張期血圧
脈圧→/↑
呼吸数(/分)14~2020~3030~40>40/無呼吸
尿量>3010~305~10痕跡
精神状態軽度の不安不安不安~不穏不穏~無気力
輸血量細胞外液細胞外液細胞外液と
輸血療法
細胞外液と
輸血療法
出血性ショックの重症度

全血液量の40%がなくなると、かなり危機的状況。
全血液量の50%がなくなると、致死量となる!

出血時、ヘモグロビン値の変化

出血しても、ヘモグロビンが含まれる赤血球だけではなく、血しょうと血球すべてが等しく失われていくため、100ml中のヘモグロビン量は変わらない。
しかし、生体は循環血液量を一定に保とうとして、組織の中にある体液(細胞外液)を素早く血管内へ移動させる。これによって、ヘモグロビン値とヘマトクリット値が低下を示す。

出血時、ヘモグロビン値の変化

細胞外液(組織間液)は、血管内に移動する分、減ってしまうので、それを補充をするために細胞外液に近いリンゲル液や生食の補液を行う。

出血性ショック時の対応ポイント

  • 安楽な体位の保持(臥床・下肢挙上)
  • 継続的にモニタリング。血圧は最低でも5分おきに測定する。
  • 外出血があれば圧迫止血
  • 酸素投与(ショック時は原則100%酸素投与)
  • 腹腔出血時は、下肢から補液NG!
  • 末梢ルートは20G以上、最低2本キープ
  • 補液はラクテックor生食を全開投与 (この2つでも1000ml中血管内に残るのは、275mlくらい。全血で1000ml残る。)
  • 輸血を考え、クロスマッチ採血の指示を確認

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