褥瘡の色でみる治癒分類【黒色期~白色期】

褥瘡の評価ツールとして、総合的に評価する『DESIGNーR』や、深さで評価する『深達度分類』があるが、その他に、褥瘡の色で治癒経過を評価する『色調による分類』がある。

褥瘡の色を理解することは、適切な治療や除圧が行えているか?私たちが日々のアセスメントをする上でとても重要になるので、詳しく見ていく。

目次

褥瘡の治癒過程

浅い急性期の褥瘡は、発赤や水泡・びらんを呈し、発生原因(圧迫)などを除去することで、比較的早期に上皮化が望める。

ただし、壊死が、脂肪組織に及ぶ深い褥瘡は、黒色→黄色→赤色→白色と、色の変化を示しながら治癒へ向かうことから、黒色期・黄色期・赤色期・白色期の4つの病期に分類して考えられる。

褥瘡の治癒過程(黒色期・黄色期・赤色期・白色期)のイメージ

黒色期

硬く黒い壊死組織に覆われている状態。この壊死組織は肉芽形成を妨げる他、細菌感染の原因となるため、できるかぎり壊死組織を取り除く。

適切な治療

壊死組織の除去(デブリードマン)、いわゆるデブリを行う
通常は、医師がメスなどを使い外科的に除去するが、壊死組織が健常組織がかっちりと固着している状態でデブリがしにくい場合には、抗菌作用と補水作用のある軟膏(ゲーベンなど)を使用し、壊死組織が浮いて境いがわかりやすくなった時点で、デブリを行う場合もある。

黒色組織周囲の発赤・腫脹・熱感は皮下に広範囲な感染を起こしている可能性あり!
早期にデブリと排膿を行う!

黄色期

黒色壊死組織が除去されたのち、主に脂肪組織の柔らかい壊死組織が見える状態。
この時期も壊死組織の除去と感染予防が必要となる。

適切な治療

外科的または化学的(薬剤)にデブリを行う。また、黒色壊死組織同様、黄色壊死組織も感染源となるため抗菌作用をもつ薬剤を使用する。
また、浸出液が増える時期のため、吸水性の高い薬剤を使用し、創部の過湿潤を防ぐ。

Q1、化学的デブリードマンで使用する薬はどれでしょう?
1,ブロメライン
2,アクトシン軟膏
3,アズノール

Q2、浸出液をよく吸って、抗菌作用のある薬はどれでしょう?
1,ゲーベン
2,ユーパスタ
3,プロスタンディン
答えは『褥瘡ケアに使用する外用薬の効果』を読んで勉強するか、一番最後で!

赤色期

肉芽組織により創面が赤くみえる時期。血流が豊富で健康的な赤色を呈する。
良性肉芽の増殖を促していく時期。

適切な治療

湿潤環境が良性肉芽の増殖を促すが、過度な湿潤は肉芽組織の増殖を抑制する他、感染リスクも高めるため、適度な浸出液のコントロールが必要となる。

通常、赤色の健康な肉芽が盛り上がってくると治癒へ向かうのだが、白くボコボコとした不良肉芽が形成されることがある。これはそう創治癒へつながらないため、これまた外科的にデブリする必要が出てくる。

不良肉芽のイメージ

また、適切な除圧やケアが行われなかった場合に、褥瘡内に褥瘡を生じることがあるため、適切な除圧対策と褥瘡の観察を怠らないようにすることが大切。

白色期

肉芽組織が成熟し、周辺組織の収縮が起こると同時に、周囲からの上皮化によって閉創へ向かう時期。

適切な治療

上皮化を促す外用薬や被覆材を使用する。
また、白色化(上皮化)しても、毛穴や感染がなく脆弱な状態のため、湿潤環境の維持と圧迫・摩擦からの保護を行う。

答え合わせ

Q1…①ブロメライン
パイナップルから作られた蛋白質分解酵素が入っていて、壊死組織を融解する!

Q2…②ユーパスタ
イソジンシュガーとも呼ばれる薬で、ポピドンヨード配合で抗菌効果あり、MRSAや緑膿菌を含む細菌感染に対しても有効性が確認されている!
また含まれるマクロゴール、白糖が浸出液をよく吸収する!

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