血液培養検査

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血液培養検査とは?

通常無菌状態である血液を培養し、菌の有無や菌の種類を調べる検査。

血液培養検査の目的

  • 感染症の原因菌を調べる
  • 原因菌から、治療に効果的な抗生剤を選択する

血液培養ボトルについて

血液培養ボトルの違いと採取する順番

細菌にもたくさんの形状、性質があり、それらの違いによって治療で使用できる抗生剤の適応が異なってくる。
まず菌の違いのひとつとして、好気性菌と嫌気性菌がある。好気性菌は、生きるのに酸素が必要な菌で、酸素をむ菌。嫌気性菌は生きるのに酸素を必要としない菌で酸素をう菌である。

その二つの菌は生きていける環境が違うので、違う培地で培養する必要があり、好気性ボトル嫌気性ボトルの2種類の血液培養ボトルを使用して血液を採取する。

血液培養検査(好気性ボトルと嫌気性ボトルのイメージ)

この時、採血した血液をボトルに入れる順番も重要で、嫌気性菌は酸素に触れると死んでしまうため、酸素に触れないように採取する必要があり、採血時にシリンジ内に残りやすい空気を入れないために、嫌気性ボトル(オレンジ色)を最初に採取し、次に好気性ボトル(青色)の順に採取する。

血液培養に必要なセット数

今説明したように、血液培養検査は、一度針を刺したところから好気性ボトルと嫌気性ボトルの2本(1セット)の血液を採取しなければならないのだが、違う部位からも、もう1セット採取する必要があり、合計2セットは採取する。

血液培養に必要なセット数


なぜ複数採取するのかと言うと、菌の検出率を上げるためである。

具体的に菌の検出率は、セットの数により以下のような違いがでる。

  • 1セット:73.2%
  • 2セット:93.9%
  • 3セット:96.9%

1セットでは検出できない菌も多いため、通常2セットは採取することが前提となる。欧米では基本3セット採取しているようだが、日本では2セットと3セットの検出率はそこまで変わらないという考えから、3セット採取することは少ない。

血液培養検査の採取方法

必要物品

血培ボトル2セット(または指示のセット数)、シャーレ、綿球、ポピドンヨード消毒液、アルコール綿、20㏄シリンジ、注射針、ディスポ手袋、(滅菌手袋)

血液培養採取の手順

  1. 患者へ検査の目的と、2回以上の採血が必要であること説明する。
  2. 消毒液で衣類が汚れないよう、衣類を捲り、処置用シーツを採血部位の下に引く。
  3. 採血する部位を、いつものアルコール綿で60秒間しっかりと消毒し、乾かす。
  4. ポピドンヨードにつけた、綿球で穿刺部位を中心に外側に円を描くように消毒する。綿球を変え、2回同じように消毒し、二度と消毒部位には触れない。

血培の消毒方法は議論されているところ。クロルヘキシジンの方が汚染率が下がった研究もあれば、アルコールだけで消毒効果が十分という研究結果もあったりする。

  1. ポピドンヨードが完全に乾くまで、血培ボトルと採血の準備をする。
  2. 血培ボトルの栓を開け、ゴム栓をアルコール綿で消毒する。

血培ボトルのゴム栓は滅菌ではない!!

  1. 20㏄シリンジに21G~23Gの注射針を用意し、接続しておく。
  2. 採血部位のポピドンヨードが乾いたら、静脈に注射針を穿刺し、血液を20㏄引く。

逆血が少ないからと言って、無理に引くと溶血を起こすため、引けない場合は、いい位置を探るか刺し直す。

消毒後、穿刺部位を見失ってしまった場合には、滅菌手袋を装着すれば、消毒部位を触って血管を探してもOK!
ディスポ手袋では絶対に穿刺部位を触らない‼

  1. 採血後、注射針は抜き、穿刺部位を止血する。
  2. 嫌気用ボトル→好気用ボトルに10㏄ずつ注入する。

許容量は3㏄だが、菌の検出率が著しく下がるため、1本8㏄以上は取ることが望ましい。

皮膚に刺した針で、そのままボトルに注入してもOK!針を変えても変えなくても、感染面での結果は変らないと一般的には言われている。

かなりの陰圧で引かれるため、10㏄以上1本に入れてしまわないよう、慎重に注入する!

  1. 穿刺した部位と異なる四肢で2セット目を採取する。

穿刺する部位に困った場合
点滴をしていたり、患側だったり2セット目を採取する四肢が見つからない場合は、1セット目に採取した部位と違う部位(前腕なら上腕)で穿刺する。
または、医師に動脈採血してもら

コンタミネーション(汚染菌)での影響

血培採取時に清潔操作がきちんと行われていないと、患者の皮膚、器具、採血者の手、周囲の環境から菌が混入してしまう。
その結果、偽陽性の結果を引き起こし、患者の入院期間の延長抗生剤の投与日数の延長など負の影響がでることがわかっている。

つまり、血培採取は患者の予後に関わる重要な検査であり、細心の注意を払い、採血するよう心がける。

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