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PCAの基本と看護

PCAとは?

PCAとは?

PCA(patient controlled analgesia:自己調整鎮痛法)は、患者自身が痛みに応じて自らポンプを操作し、鎮痛薬を投与する方法のこと。

PCAによる疼痛管理の特徴

鎮痛薬が持続投与される

静脈や硬膜外に留置されたカテーテルから、予め医師が設定した流量が持続的に投与されている。

患者自ら鎮痛薬をボーラス投与(追加注入)できる

患者自身が痛みを感じたときには、医師や看護師に確認することなく、すぐにボタンを押し鎮痛剤をボーラス投与(追加注入)することができる。

ロックアウト時間により過剰投与を防止

PCAのロックアウト時間

過剰投与防止のため、患者が薬をボーラス投与(追加注入)後、一定時間が経過するまでは、ボタンを何回押しても薬が投与されないロックアウト時間が設定されていることを説明する。

これらの、持続投与量(ベース)・ボーラス投与量(ドーズ)、ロックアウト時間は、規格や設定により異なる。
基本、設定は麻酔科医が行う。
残量の確認や、患者にロックアウト時間を説明するために、術後これらの設定を確認しておく!

PCAのデメリット

認知機能によっては過剰投与もあり得る
患者本人の理解度・認知機能が低下し、痛み以外の理由によってボタンを押してしまった場合、過剰に鎮痛剤が投与されてしまう。
PCAポンプを常に身に着けている必要がある
移動時もPCAポンプを持ち歩かなければいけない。
長期の使用は感染の危険性もある
5日以上の使用は、感染のリスクが高まる。

PCAポンプの構造と仕組み

PCAポンプには、ディスポーザブルタイプと電動式、2つのタイプがある。

ディスポーザブルタイプ

PCAディスポーザブルタイプの仕組み

参考:クーディックシリンジジェクター(大研医療株式会社)

陰圧(真空)やバルーンの収縮を利用して薬剤を押し出す仕組みのタイプ。

PCAボタンの中に一定量(設定や規格による)の薬液が重鎮されると、ボタンを押したときに薬液が押し出される仕組みになっている。
(※PCAボタンに接続したサブバルーンに薬液が重鎮される製品も!)

取り扱いしやすいが、電動式と違い投与設定は細かくできない。

電動式

電動式PCAの仕組み

参考:アイファーザープラス(株式会社JMS)

ベースの投与流量、ボーラス量、ロックアウト時間を患者ごとに細かく設定可能。また閉塞などのトラブルではアラームが鳴ったり、ボーラスの投与履歴を確認することができる。
ただし、器械の取り扱いが複雑で、誤操作の危険性もある。

PCAの種類と適応

硬膜外PCA(PCEA)

硬膜外PCA

硬膜外腔に留置したカテーテルから鎮痛薬を投与することで、末梢から脊髄への伝達をブロックし痛みを抑える方法。

→「硬膜外鎮痛法(エピ)」を詳しく見る

開腹・開胸術、整形外科手術(人工骨頭置換・人工膝関節置換)など、術後疼痛が強い手術で用いられることが多い。

硬膜外PCAの場合の薬剤は、局所麻酔薬とオピオイドを併用して使用することが多い。

<主に使用する局所麻酔薬>

<主に使用するオピオイド>

静脈内PCA(IV-PCA)

IVPCA

通常の静脈ルートを用いて鎮痛剤を全身投与する方法。

静脈からは、オピオイド単独で投与される。

鎮痛効果は、硬膜外PCAの方が高く、体動時の鎮痛効果も優れていると言われているが、血液凝固異常脊柱の変形や手術などの理由で硬膜外カテーテルが挿入できない場合にはIVPCAを用いる。

オピオイドを全身投与するため、呼吸抑制や腸蠕動の抑制、便秘や嘔気などの副作用の可能性がある。
イラストは、ディスポーザブルタイプだが、IV-PCAの場合には薬液量を正確に把握するために、電動式PCAポンプの方がより適している。

PCA使用時の合併症

→詳しくは、「硬膜外鎮痛法(エピ)の観察と看護」参照

PCA施行時の患者への説明

痛みは我慢する必要はないことを伝える
術後の痛みは、呼吸が抑制されて呼吸器合併症を起こしたり、低酸素血症によって創傷の治癒が遅れてしまうこと、また交感神経の活動によって心拍数上昇や血圧上昇を引き起こし心負荷をかけることにもなるため、早期回復のためにも痛みは我慢しないように伝える。
ボタンを押すタイミングを説明する
痛みが我慢できなくなってからボタンを押すのではなく、痛みが出現した時点、動く前などにボタンを押すよう説明する。
また、看護師に確認せずに自らのタイミングで押してよいことを説明する。
効果出現時間の説明
ボタンを押してから効き始めるまでは5分程度かかることを説明する。
ロックアウト時間を説明
ロックアウト時間が設定されているので、ボタンを押してから一定時間はボタンを押しても投与されないことを説明しておく。

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