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輸液ーリンゲル液の違いって?

私たちが日ごろよく使うリンゲル液(細胞外液)にも、乳酸リンゲル液・酢酸リンゲル液・重炭酸リンゲル液の種類があり、それぞれ歴史と特徴がある。

そもそもリンゲル液とは?

生理食塩水にはナトリウムイオンNaやクロールイオンClが含まれているが、さらにカリウムイオンKやカルシウムイオンCaの電解質を加え、人間の細胞外液(血漿成分)に近づけたもの。

生物学者Ringerがこの不足しているイオンを発見して、作ったので、リンゲル液と言われるようになった。

1、乳酸リンゲル液

商品名:ソルラクト、ラクテック、ハルトマン

Ringerが作ったリンゲル液は、クロールイオンClが多く、重炭酸イオンHCO3が存在していなかったことが欠点であった。
HCO3を入れることは当時不可能だったが、乳酸を入れることで、体内代謝を利用してHCO3を生成することに成功し、細胞外液に近づけた乳酸リンゲル液が完成した。

2、酢酸リンゲル液

商品名 ソルアセトF、ヴィーンF、(フィジオはブドウ糖付加)

乳酸を入れることでできた乳酸リンゲル液だが、乳酸というとあまりイメージがいいものではない。
ショック時などアシドーシスが進行する中で、乳酸を入れてもいいのかという疑問が発生する。 乳酸は肝臓で代謝されるため、肝不全やショック時には乳酸リンゲル液の投与は避けるべきだという意見もあり、その中で生まれたのが酢酸リンゲル液。
酢酸は肝臓だけでなく、全身の臓器で代謝することができるため、乳酸リンゲル液より投与しやすく優れていると言われている。

3、重炭酸リンゲル液

商品名:ビカーボン

昔はリンゲル液にHCO3イオンを入れることは不可能で、代わりに乳酸を入れて乳酸リンゲル液が作られたのだが、わが国日本で、重炭酸イオンをリンゲル液へ加えた重炭酸リンゲル液が開発された。

乳酸・酢酸リンゲル液に比べて、人間の細胞外液に近い、最も優れたリンゲル液だと言われており、速やかにアシドーシスを改善させる製剤としても期待されている。ただし、値段が高いため、救急や手術時など重篤な場合にのみ用いられているのが現状。

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