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心肺蘇生時の静脈路・骨髄路の確保

目的

輸液路を確保し、薬物投与や輸液、採血を行うため。

4つの輸液路

末梢静脈内投与

第一選択は末梢静脈で、普段は関節から遠い部位を選択するが、CPR中はそんなことは関係なく、とにかく太い静脈、前肘窩を狙う。留置針は20G以上で2ルートを確保する。

骨髄内投与

末梢静脈確保が困難であれば、専用の穿刺針を使い、骨髄路を確保。穿刺部位としては、脛骨内側がもっとも使われる。
継続的な補液には不向きだが、一時的な処置としては十分な速度(600ml/H)で投与可能で、静脈に使える薬であれば、なんでも使える。

中心静脈内投与

中心静脈カテーテルは、薬剤が心臓に到達するのが早いという利点はあるが、カテーテル挿入時に胸骨圧迫を中断しなければならないため、新たな輸液路としては適さない。しかし、蘇生開始までに中心静脈カテーテルが挿入されている場合には、第一選択となる。

気管内投与

輸液はできず、投与できる薬は、アトロピン、アドレナリン、リドカイン、バソプレシンに限られている。投与方法は、静脈から投与する量の2~2.5倍量を、10mlの生食or蒸留水に希釈して、挿管チューブを通して投与する。

心肺蘇生中の輸液

輸液製剤はKフリーの細胞外液(生理食塩水やリンゲル液)が使われる。
急速輸液(全開投与)するか、静脈路の維持程度に投与するかは、医師の判断による。今のところ、動物実験による研究では、CPR中の輸液投与に関する、有効性や有害性についてのエビデンスがないため、どちらがいいとは言えないところのよう。
ただし、血液循環減少(出血や脱水)による心停止であれば急速輸液は有効。

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