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人工呼吸の目的
自発呼吸がない場合に、フェイスマスク、ポケットマスク、BVM(バックバルブマスク)を用いて人工的に酸素を送り込む。
人工呼吸の必要性
AHA(アメリカ心臓協会)のガイドラインでは、人工呼吸は不要との考えもある。 胸骨圧迫により肺が動くこと、血中酸素濃度が呼吸停止十数分は変らないことから蘇生率も変わらないと言われている。
そのため、物品がなければ、感染の可能性もあるので、マウスtoマウスでの人工呼吸を無理に行う必要はない。 応援が到着してから、BVM(バックバルブマスク)での人工呼吸と胸骨圧迫を同期して行う。
BVMの換気方法

- BVMに10L酸素をつなぎ、酸素が流れていることを確認する。
- 患者の頭側に立ち、図のように、BVMを保持する。
→女性は特に、片手でBVMを固定することが難しいのでその場合は2人で行い、一人が両手でマスクを保持し、もう一人が換気を行うようにする。 - 30回の胸骨圧迫と人工呼吸2回を交互に繰り返す(同期)。
- 送気は1回1秒を2回、バック片手で軽く押す程度で十分。
→過換気は静脈還流が悪くなるため殺人行為!
→胸骨圧迫の中断は10秒以内にし、換気したらすぐに胸骨圧迫再開! - 気管挿管後は、胸骨圧迫の回数と関係なく(非同期)、6~8秒に1回のペースで換気する。