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中心静脈圧(CVP)とは?
CVPとは、右心房内圧を反映していて、心不全で右心系にうっ血をきたしている時には、右心房内圧が上昇するため、CVPも上昇する。逆に、循環血液量が低下したショック状態のときでは、血液少ないため右心房内圧が低下し、CVPが低下する。
正確には、中心静脈カテーテルを使用して測定するのだが、頸静脈の怒張を見ることで、ある程度このCVPを予測することができる。
頸静脈により中心静脈圧を測定
1、まず頸静脈を見つける
- 患者に臥床してもらい、顔を少し反対側に向けてもらう。
※頸静脈は通常、臥床しないと見ることができない。 - 怒張、拍動があり、脈を触知→頸動脈
怒張、拍動があり、脈を触知できない→頸静脈 - 怒張が見えづらい場合には、ペンライトで光を当てて、影を探す。
2、CVPを測定

- 45度にギャッチアップする。
- この時点で頸静脈の怒張があれば、右心不全によって、右心房内に血液ががたまって、中心静脈圧が上昇していることが予測できる。
- 次に、頸動脈を確認できる上端が、胸骨角から垂直方向に何㎝上の高さにあるかを定規を使って測定する。
- この測定した値に胸骨から右心房の中心までの長さ5㎝を足した値が、中心静脈圧と推定できる。
2、CVPを評価
正常値:5~10H₂0
なので、頸静脈の拍動がみえる上端が、胸骨角より5㎝以上高ければ、右心房圧が上昇して、うっ血をきたしていると判断できる。