心停止を示す4つの心電図波形とその対応

目次

心停止とは?

心停止とは、心臓が全く、またはほとんど血液を送り出せなくなった状態のこと。

心停止を表す4つの心電図波形

心停止と言うと、一般的にAsystole(フラットな波形)を思い浮かべるが、心臓が血液が送れずとも少なからず収縮している場合には、心電図で不整脈が確認できる。
この不整脈を含め、以下4つの波形が『心停止』と呼ばれる。

1、Asystole(心静止)

読み方:エーシストール

Asystole(心静止)

心臓の電気活動がなくなり、心臓が静止している状態。

2、PEA(無脈性電気活動)

読み方:ピーイーエー

PEA(無脈性電気活動)

心電図に何らかの波形が現れるが、血液の拍出はなく、脈が触れない状態。

3、VF(心室細動)

読み方:ヴイエフ

VF(心室細動)

心室がブルブル痙攣している状態で、血液の拍出ができていない状態。
幅広のQRSが不規則に現れ、振動のような波形がみられる。

4、pulseless-VT(無脈性心室心拍)

読み方:パルスレスヴイティーや無脈性VT

pulseless-VT(無脈性心室心拍)

VTの中でも、有効な心収縮ができず、脈がふれない状態。
幅広のQRSがほぼ規則的に、140~250回/分で現れる。

心停止時、記録に『心停止』『HR:0』と記載するのは×!
asystoleなのか、PEAなのか、VFなのか、pulselessVTなのか、心電図波形を正しく記載する! 

心停止時の対応

1、意識を確認

心電図上で心停止を確認した場合には、患者の両肩を叩きながら呼びかけ、意識レベルを確認する。

2、応援を要請し、救急カートや除細動を用意

周囲に応援と医師への連絡を依頼し、救急カート・除細動・吸引器・酸素など必要物品を要請する。

3、呼吸と脈拍を確認

まず、気道確保し、5~10秒間しっかり呼吸を確認する。
※あえぎ呼吸(死戦期呼吸)がみられた場合は呼吸停止と判断。
出来れば、呼吸確認と同時に頸動脈を触知し、できなければ呼吸の確認後に5秒~10秒以内で頸動脈の拍動を確認する。

4、CPR開始

胸骨圧迫を開始する。

応援が来て、BVMが用意できれば、胸骨圧迫30回に人工呼吸2回を交互に行う。

胸骨圧迫(心臓マッサージ)の適応とポイント
人工呼吸ーBVMでの正しい換気方法

5、VFまたは無脈性VTの場合のみ除細動

VFまたは無脈性VTの場合は、パドル式の除細動器やAEDを用いてショックを与える。

AEDの使い方

除細動は、心臓の異常な電気活動を洞調律に戻すために行うものなので、asystoleやPEAに対して行なっても意味がない、または有害となりうる。

6、二次救命処置

CPRを継続しながら、静脈路や骨髄路の確保や薬剤投与、気管挿管、原因検索を行う。

AsystoleやPEAに対しては、ルートが確保できしだい医師の指示のもと血管収縮薬(アドレナリン)を投与する。
VFや無脈性VTの場合は、除細動に反応しないときのみ、血管収縮薬や抗不整脈薬(リドカインやアミオダロンなど)を考慮
するのが基本的な考え方。

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